屋島工房がお送りしている帆布バッグシリーズ。また新しい、帆布素材にチャレンジすることになりました。

 今回のシリーズで使うのは、六号帆布パラフィン加工。倉敷のタケヤリ帆布をベースに当地で染色し、加工したものです。

 パラフィン加工とは、帆布にロウを染み込ませたもの。かつては帆布に防水効果を持たせるよう、ロウ引き加工していたのですが、21世紀の今、本当に防水効果が欲しいならこんなに扱いの面倒な生地・加工は使わないでしょう。

 それをなぜ採用したかというと、六号パラフィンの独特の風合いが、心地良いから。パラフィン加工ならではのパリパリ感と綿生地の優しさがミックスされていて、新しい商品だけれども、何となく古き時代を感じさせてくれる所があるからなんです。

 使い込んで擦れていくと、チョークマークといって、帆布が白っぽくなります。これがまた独特のアンティーク感を生み出しているんですね。

 この材料をもとに、鞄を作るのですが、その扱いにくさは超一流。重ね縫いの部分は、硬くて硬くて・・・ほんとに「職人泣かせ」。裏から縫ってひっくり返す時、力を入れると、バッグがシワだらけに。もちろんアイロンなんかじゃごまかせませんよ(そのシワがイイ感じとも言えるのですが・・・)。

 こんな手強い素材だけに、六号パラフィンをラインナップに据えてるメーカーは極少数かと思います。でも、そんな難関にあえて挑むのが、ウチの職人の心意気。ぜひ、その仕上がりお試し下さい。




パラフィンドラムバッグ

六号パラフィン帆布を使ったドラム型バッグ。ショルダーでもトートとしても使える2ウエイ仕様となっています。
サイズ:横34 直径16

色:オレンジ・ネイビー
¥12.500(税別)

完売しました。

サイドには、ポケットを装備。携帯電話などの小物を入れるのに便利です。ショルダーの取り付け部分は、オイルド牛革で補強しています。
持ち手は、帆布を巻いてジグザグステッチで飾り縫いをしました。さらに補強と汚れ防止のため、持ち手をオイルド牛革で巻きつけました。
内装は、ヴィンテージ帆布版とは異なり、内張りをしていません。外だけで十分な硬さを保持しているからです。





パラフィンハーフムーンバッグ

パリッパリのパラフィン帆布が独特の存在感をもたらしている半月型のボディバッグ。見た目にも鮮やかな、オレンジとネイビーをラインナップしました。
サイズ:40×15×8

色:オレンジ・ネイビー
¥9.000(税別)

完売しました。

強度の必要な部分には、オイルド牛革を使っています。ネイビーにはブラック、オレンジにはブラウンの組み合わせです。随所にレッドのジグザグステッチを入れています。
マチもたっぷり取っていますので、それなりの容量があります。底の縫製部も、異色糸を使ったオーバーロック(ホツレ止め)をかけて、よりカジュアルな感じを出しています。
正面には、お約束のブタ鼻。実際に使っても、使わなくてもバッグとしての存在感を際立たせるアイテムです。








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