シープ(羊)は、革が小さくてかつ薄いため、十分な厚みが取れないのが通常でした。
それゆえ、ファッションや防寒グローブの世界では、そのきめ細やかな銀(表面)やスベスベの肌のため重用されてきたのですが、オートバイグローブの素材としては、その元々の薄さのため引き裂き強度が十分でなく、一般的なオートバイグローブで使われることはほとんどありませんでした。
ところが業界の先輩に聞くと、昔はシープの状態の良い革(厚みがあって銀の良いもの)が、数多く国内に入ってきていて、オートバイ(しかもレーシング用)のグローブを良く作っていた・・・という事実を知りました。
そんな昨今、タンナーさんから「良いシープがあるよ」と紹介されたのが、この奇跡と言えるシープ革。業界の先輩に見せたところ、その昔使っていたシープと遜色が無いと、太鼓判を押してくれました。
牛革や鹿革と異なる、ややスベスベの銀面を持ちながら、バイク用としての強度やグリップ感(適度な摩擦で手が疲れにくい)も十分に仕上がっています。
デザインは、ガンカット(指の縫い目の少ない)の内縫いを採用していますが、デザインを限りなく廃し、ベルトさえも無い、シンプルなものとなりました。
安定して良質なシープ革が入ってきてくれれば良いのですが、現状少し不安定なところがあり、在庫の無いものは、少しお待ちいただくかもしれません。ただ牛・鹿とは違った魅力が、羊にはあります。それをぜひお試しください。
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