アメリカの国防総省が、調達する装備品の耐久性能を示した基準である「ミルスペック」規格。その規格に通ったものは、非常にヘビーデューティーで、破損や故障といったイメージとは程遠い物に仕上がっています。
もちろん自衛隊にも、同様の基準があり、隊員が使う入れ物やバッグには、厳しい規格を通った物が使われています。今回トートパックに使った六号帆布は、防水のためのパラフィン（ろうを染み込ませた）加工をしており、非常に硬く頑丈な生地になっています。
最近の定番となりつつある、こちらの生地を使ったバッグシリーズ。今回は、これまた現代のミルスペック素材であるコーデュラナイロン素材を組み合わせて、強さと軽さを兼ね備えたハイブリッドなトートバッグを作りました。
帆布とナイロン、言わば水と油のような関係性ですが、ともに新旧の強度・耐久性に優れた糸を使っていて、過酷な使用に耐えられる素材です。また、ともに撥水性を持ち、生地と鞄の中身を守ってくれます。
二つの素材の違いは、帆布の特徴は風合いとエイジング。綿生地なので手触りがよく、チョーキングと言われる擦れることで生まれる経年変化などが楽しい素材です。コーデュラナイロンは、その強さがありながら、圧倒的な軽さが魅力です。
新旧の適材適所の素材を組み合わせた、トートバッグです。
|
