今、手に入る革の中で、最もライディンググローブに適している・・・と言われているのが鹿革。なかでも、北米のホワイトテイルと呼ばれる鹿や、ニュージーランド産の鹿革は、厚みがあってしかもなお柔らかいという二律背反する課題をクリアした素材と言われています。
そのソフトな触感・操作性を活かすために、これまであえて撥水加工をせず鹿革を使っていたのですが、「夏のグローブでも鹿革を使いたい・・・」という声に応えるため、鹿革の耐水加工に取り組んだのです。
耐水加工とは、革に撥水効果のある薬品を含ませることです。
特に夏場は、雨だけじゃなく、汗も相当かきます。この雨や汗を革に含ませたままだと、革の痛みが進んでしまいます。また色落ちや色あせの原因となってしまいます。
水分を含む時間が短ければ短いほど、革の傷みは少なくなります。そういった意味で耐水加工が有効なのです。(撥水効果はありますが、時間がたてば革に水は染み込みます。)
今回、何度も奈良のタンナーとやりとりする中で、撥水効果と鹿革ならではの風合いを兼ね備えた納得のいく仕上がりになりました。もちろん屋島工房だけのオリジナル素材です。
2013.3 平側の革をブラック→グレーに変更しました。
2016.6 新色オリーブを追加しました。アテ革のステッチ配置を変更しました。
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