いつもお邪魔している、牛革を仕入れる姫路のタンナーは、革の表面加工が専門。表面を調色し、用途に応じて、見た目や風合いなどを変えるのが本業です。
その工房の片隅に、これまでしてきた革加工の見本帳(革の切れ端を集めた物)がありまして、ペラペラとのぞいていたら気になる革がありました。それがカモフラージュ柄。以前バッグの革に作ったそうです。
「こんなん手袋の革でもできるの・・・?」と尋ねると、「全然できるで〜」とのお返事。早速お願いし、サンプルを作ってもらうことになりました。
カモフラージュといっても、いろんな国のいろんな仕様がありまして、今回僕が選んだのがMARPAT(マーパット)。今の米国海兵隊のカモフラ柄を参考にしました。
もちろん、それをそのままプリントするのでは面白くない。革職人が筆によるフリーハンドで描いているのがこの革。ある意味芸術品なんです。だから、左右でも模様が異なり、世界に一つとして同じ柄が無いグローブができたのです。
手の平側は、柔らかさと強靭さを兼ね備えた鹿革をチョイス。パターンは、小指と薬指を曲げた物を採用しました。
オンロードでもオフロードでも、最近は小指をしっかりハンドルで握り込みアクセルをあおります。レバー操作は、人差し指と中指(もしくはどちらか)で行う方が増えています。そんな方に向いているパターンになっています。
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